引越し前に必ず読みたい東京街図鑑

東京の街を定量・定性で分析。 一人ひとりのライフスタイルに合った「東京」を見つけるための街ガイド

湾岸暮らしに合う人 合わない人 5つの条件

学生時代は高円寺という「一番中央線っぽい街」⇒ 二子玉川・たまプラーザという「ザ・東急沿線な住宅街」⇒ 湾岸の月島に引っ越してきて、この12月で1年ちょっと。ワイドショーをつけるといつも出てくる豊洲のアレのせいもあって、色んな意味で注目される湾岸エリアですが、ここに住むのに合う人/合わない人の属性が分かるようになってきました。

 

 湾岸に住んでいる人だけでなく、色んなリプライを頂いたので、今日はこの5つの条件を少し深く掘ってみて、「湾岸暮らしに合う人 合わない人 5つの条件」についてお話したいと思います。

 

① 30代~40代の働き盛り世代である

 
一部のベンチャーを除き、ビジネスマンとして会社の中心で働くことになるのは、30代・40代の世代。結果として労働時間も長くなりがちで、例えば、30~34歳の週間就業時間43時間以上の割合は75%、60時間以上でも20%を超えています。
 
f:id:doi_naoki:20161228163534j:plainこのように長時間労働になりがちな世代ですが、30代~40代前半といえば結婚が多い年代でもあるので、当然、家事や育児への時間の捻出も重要なポイント。しかし、これで郊外の一戸建てを買っていたらどうでしょう?私も以前は典型的な郊外路線である田園都市線沿いに住んでいたので分かりますが、絶望的な混み具合の通勤が待っています。
 
その混みっぷりゆえ、ちょっと肩がぶつかれば口論が始まるイヤ~な光景も幾度となく見てきましたが、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍びながら、僕も頑張って通勤していました・・・。
 
これに対して、職住近接スタイルの典型といえるのが湾岸です。「満員電車がとにかく嫌い」「移動時間を減らしたい」と考える30代~40代には自信を思ってお勧めできます。 今は有楽町線を使って月島から通勤していますが、朝座れることのほうが多いほど。ストレスとは無縁の生活です。
 
一方で、20代の独身者・地方から上京して最初に住む場所としてのお勧め度は下がります。なぜなら、遊ぶ場所に欠けるから。東京っぽさを味わいづらいから。湾岸の中では豊洲がまさにその典型で、一通りのチェーン店が揃っていて、巨大なららぽーともあり、不便さを感じることはないものの、それ以上でも以下でもない。 
 
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↑どこか既視感のあるショッピングモール。
中に入ってしまえば、ここが東京か地元なのかはわからない 
 
 
地方から上京してすぐの人にとっても、いざ豊洲ららぽーとや東雲のイオンの中に入ってしまうと、「自分は本当に東京にいるのか?地元のモールと一緒だな・・・」と感じることでしょう。東京で初めての一人暮らしで、東京だからこそできる生活を満喫したいなら、湾岸ではなく、三軒茶屋なり中目黒なり中野なり、他のエリアを先に検討するほうが東京生活を楽しみやすいはず。 

 

② 既婚で、夫婦ともに総合職である

 
先ほどの①と関連性が強いですが高度経済成長期に典型だったニッポンの家族モデル「夫:サラリーマン、妻:専業主婦、子ども2人、郊外一戸建て」という時代は多数派でなくなりつつあります。もちろん専業主婦も一つの選択ですから、専業主婦で、家事をすべて妻側で担当するとなれば、敢えて郊外を出る必要がないかもしれません。
 
しかし、過去との比較で言えば、共働き世帯と専業主婦世帯の数は綺麗にXの交差を描き、ますます共働き世代の数は増える一方です。

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このようなトレンドになると、「夫婦両方の移動時間をできるだけ減らし、家事・育児に時間をかけたい」と考えるのは自然ですから、共働き、中でも労働時間が長くなりがちな総合職夫婦に湾岸はフィットしやすいのです。
 
 

③ 勤務先が東京駅周辺

東京駅付近、具体的に言えば大手町・丸の内・有楽町あたりかどうか。これも湾岸生活もフィットするかどうかを判断する上で重要なポイントです。逆に言えば、勤務地が東京の西側ターミナル駅(池袋・新宿・渋谷など)だったりする場合、湾岸からの通勤時間は30分を超えることも多くなりますし、立地の優位性が活かせません。勤務地は西側に住むのであれば、このターミナルから近い駅を選ぶ方が賢いですね。
 
あと、勤務先が東京駅付近だったとしても考えるべきポイントがひとつ。それは、電車の接続です。「湾岸から東京駅周辺までの直線距離は近いけど、電車の乗り換えとか考えると不便じゃない?」って話を聞くことがありますが、これは確かに当たっている一面があります。例えば、勝どきから東京駅に行こうとすると、大門/浜松町経由で直線距離のわりに20分かかったり、月島/有楽町経由で行くと乗り換えが2回必要だったり。マンション広告では「東京駅3km圏内」とか直線距離アピールをよく見かけますが、乗り換え時間含めて、無駄がないか?はしっかりチェックすることが重要です。
 
鉄道事情はこのような状況ですが、2017年1月末からタクシーの初乗りは380円~410円に値下げされることが決まっているのは湾岸民には朗報!様々な機能がコンパクトに集まっているので、タクシーでの移動はより気軽にできるようになります。
 

④ 小さな子どもがいる

 
①②の項目で育児の話を少し触れましたが、湾岸生活最大のメリットは「通勤時間という無駄がなくなる」というポイントです。今まで通勤時間に費やしていた時間を育児・家事にあてることができるので、小さな子どもがいる家庭と相性が良いといえるでしょう。実際、週末に豊洲ららぽーとや勝どきのトリトンスクエアに行けば、子ども連れの家族で溢れかえっていることから、このエリアが子育て世代とマッチしていることがわかります。
 

⑤夫婦ともに地方出身者である

5つ目の条件はこれ。Twitterの中ではこの条件に懐疑的なリプライもあったのですが、④の「小さな子どもがいる」との条件とリンクして、結構大事な点だと思っています。
 
僕の周りを見ていても、夫婦のいずれかが首都圏出身だと、子どもが生まれた時点でその実家の近くや同じ沿線の街へ引っ越すケースを数多く見てきました。目的は、育児のサポート。②でもお話しした通り、ここまで共働き家庭の数が増加すると、育児を夫婦二人で完結することが相当に難しくなってくるから。
 
しかし、地方出身者同士の夫婦はどうでしょう?頼れる実家もない、でも働きながら子育てするしかない、そうすると、とにかく無駄を減らすしかないのです。その無駄の最たるものは通勤時間・移動時間ですよね。そんな夫婦にフィットするのが湾岸なのです。
 
これに加えて、湾岸は東京駅だけじゃなく羽田・成田へのアクセスも良いので、年末年始やお盆の帰省にもラクというメリットもあります。(まあ、多くて年に2回ですが)
 

湾岸暮らしに合う人とは

ここまで5つの条件についてお話ししてきましたが、結局、湾岸暮らしに合う人を一言で表すなら、「30代~40代でバリバリ働く子育て中の夫婦」ということになります。
 
オリンピックや豊洲市場の話があって、最近ますます注目が高まるこのエリアですが、全てに人にとって暮らしやすいわけじゃないし、当然デメリットもあります。
私も大学時代を中央線カルチャーでどっぷり浸かって育ったので、湾岸は綺麗に整備されすぎていて面白くないと感じることもあります。
 

 

「その街が合うかどうか」は人によっても全然違うし、「ここに住めば完璧!」という正解なんてない。たとえ同じ人でも結婚したり、子どもができたり、転職したり、そのライフステージによっても変わります。

 

だからこそ、この5つの条件をひとつの指標にして、ぜひ実際に街を歩いて、その街の良い所・悪い所をリアルに感じてみてください。そして、あなただけの正解を見つけてください。